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Y2K感覚が鍵!デニムはクリーン&フェミニンに

2022年5月10日

FENDI
Photo : 左から ACT N1 、VERSACE 、ALAÏA

22-23FWコレクションでも
引き続き注目したいデニム。

今季は
デニムをエレガント&フェミニンに用いたり、
Y2K感覚(2000年ころのカルチャーの再流行)を取り入れたスタイルも目立った。

FENDI(フェンディ)は、
クリーンなブルーデニムのミニドレスが印象的。

馬具を思わせるポケット付きベルトでウエストマークし、
袖は、ドローストリングで軽やかに絞って。
お揃いのデニム素材のピーカブーを抱え持ちし、品よくヘルシーに。

ACT N1(アクト ヌメロウーノ)
コンパクトなビュスチエ×ボトムもカットアウトの大胆な肌見せで
セクシーなデニムのセットアップ。

VERSACE(ヴェルサーチェ)
Y2Kのパーティー感覚で
ラインストーンの輝きをまとうビュスチエに、
ウォッシュドデニムはコーティングで光沢をプラス。

ALAÏA(アライア)
白シャツ×デニムというシンプルな組合せだが、
デニムの裾にフレアのボリュームで華やかなコントラストを。

COPERNI(コペルニ)
カットアウトと捻りを加えたスモーキングジャケットに、
ボトムスは、まるでサイハイブーツのように
「ローウエストすぎるローライズ」デニムが、ユーモラスで新鮮。

COPERNI

耐久性にすぐれ、人々の生活の中で
いつの時代も愛されるデニム。

染色の工程で、多量の水を使用しなければならないなど
サステナビリティの観点から多くの課題があり、

染色や仕上げの工程で水を使わないデニム、
麻から作られたデニムなど、メゾンも様々な開発に取り組み、

また多くのデザイナーがアップサイクルを試みるなど
その可能性に大きな注目が集まっている。

日本では、2021年のRakuten Fashion Weekで発表された
「デニムプロジェクト」が話題に。

アパレル下請け工場の株式会社ヤマサワプレスが
アメリカ西海岸で大量に廃棄されるところだった
20トンのリーバイス 501®を買い取ったというところからスタート。

三越伊勢丹や阪急阪神百貨店とと協業、多くのデザイナーが参加し
ファッション、アート、ライフスタイルまで
多彩なアップサイクル作品を制作し販売する。

消費活動を通して環境問題に取り組むコラボレーションに、
今後も注目が集まる。

ACNE STUDIOS
ACNE STUDIOS

パッチワーク、物を切っては組み立てることは
子供の頃からの、自身のファッションへの旅への始まりだったと語るのは
ACNE STUDIOS(アクネ ステュディオズ)

デザイナーのJonny Johansson(ジョニー・ヨハンソン)

今季のファーストルック、
ガーメントダイで赤く染めたデニムスカートは
床までほっそりと落ちるラインが非常に美しい。

床まで届くロング丈のパッチワークスカートは
ペーパーバック ウエストを太いベルトで絞り
ドレッシーなシルエットに。

着古したシワや色落ちは、クチュール的な表情となり、
アップサイクルをモードへと見事に昇華した。



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ピンク&パープル 纏うだけで、センシュアルに明るい気分に!

2022年4月27日

Photo:Courtesy of Valentino
Photo : 左から Valentino、Blumarine、MSGM

2022FWコレクションは
ブラックをメインカラーとするメゾンが多い中、
ポジティブなビビッドカラーを打ち出すメゾンも。

色による鮮烈な印象を残したのが
VALENTINO(ヴァレンティノ)

フューシャピンクに塗られた会場に、
登場する男女のモデルも、
ピンクのモノクロームのルックを纏っている。

途中に一部、トータルブラックのテーマを挟むが
全体がポジティブなピンクに包まれたショー。

パントン・カラー・インスティテュートとの
コラボレーションで実現した、オリジナルのピンク色だという。

今季、ピンクは青味の強いフューシャやマゼンタが躍進し、
パープルへとつながっていく。

写真中央:
BLUMARINE(ブルマリン)は、
ピンク&淡い赤紫のカマイユ配色と、肌見せでセンシュアルに。
写真右 :
MSGM(エムエスジーエム)は、
光沢のあるバイオレットのトータルカラーに、足元にクリアなピンクを取り入れて。

すでに2021年末に、
PANTONE(パントン)が発表した
2022年のパントン・カラー・オブ・ザ・イヤー は
Very Periという光を感じさせるパープルだ。

Courtesy of PROENZA SCHOULER

淡い青に赤紫が溶け込んだこの色は
メタバースやデジタルゲームなど
Z世代になじみのある
デジタル世界とのフュージョンを表す色であり、
ライラックやラベンダーなど自然も感じさせる色合い。

今季のコレクションでも
パープルはVery Periのような明るい色から
プラムやバイオレットまで多彩に登場。
ピンクとパープルのトーンを揃え、バイカラーで用いるのも新鮮だ。

先述のVALENTINO デザイナー、
ピエールパオロ・ピッチョーリは、
ピンクをこれまでの女性らしい色として扱うのではなく、

色を究極に絞り込むことで、その衝撃を取り除き
服のシルエットや質感、装飾やディテールに注目させ、
着る人の個性を増幅させたという。

性別や文化的文脈の固定概念に捉われず
それぞれの個性を打ち出していくような、主張するピンク&パープル。

ニュートラルな立ち位置で新しい可能性を感じさせる、
未来を明るく照らす色である。


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プラダ 日常着×ドレスアップ。伝統からつむぐ美学

2022年4月22日

PRADA(プラダ)の22-23FW コレクション テーマは
「プラダのイデオロギー」。

ミウッチャ・プラダとラフ・シモンズは
今季もメゾンの伝統(アーカイブ)を振り返る中で、

歴史的瞬間と人々、日々の暮らしを思い浮かべ
コレクションに反映させたという。
そこに現れてくるのは過去と現在をつなぐ女性たちの歴史だ。

ピンク色のネオンに輝く、タイムトンネルのようなセットから
ファーストルックを纏ったカイア・ガーバーが登場。

プラダマークがついた白のタンクトップに、
シアーで装飾的なペンシルスカート。
ウール、クラッシュドサテン、ビーズ装飾つきメタリックメッシュという
異なる素材を縫い合わせたもので、後ろに深いスリットが入っている。

日常と特別感、テーラリングとイブニングドレスなど
相反するものの組合せが、今季のキーワードに。

1990年代のアーカイブから復活した
幾何学柄のジャカードニット。

ビッグシルエットのMA-1には
一面にペタルの輝く装飾が縫い付けられた。

表面装飾の奇抜さがありながら、
すっきりとしたシルエットで
マチュアな女性の力強さが、プラダらしい。

注目したいのは、
実用的なVネックニットや、マニッシュなテーラードジャケットの着こなし。

構築的なテーラードジャケットや
ゆったりとしたVネックニットに
ボリューミーなフレアを合わせて、ドラマティックに。


今季トレンドの、肩の張ったボクシーで大きなシルエットや、構築的なテーラーリングに
シアー素材でうしろに深いスリットの入った
センシュアルなペンシルスカートを組み合わせるのがプラダ流。

袖にフェザーやカラフルなフォーファーのボリューム装飾が、
遊び心を感じさせる。

ショーにはプラダのショーを振り返る中で活躍してきた
モデルのエリン・オコナーや、エリーズ・クロンベ、
ハナロア・ナッツらも登場し、
ハンター・シェイファーやケンダル・ジェンナーら
現在の人気モデルたちとランウェイを華やかに彩った。



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抽象アートを身に纏う ステラ・マッカートニー

2022年4月19日

Courtesy of Stella McCartney


Stella McCartney(ステラ・マッカートニー)

2022-23秋冬コレクション テーマは
「ステラとステラ」(Stella by stella)。

デザイナー ステラ マッカートニーの長年の友人であり、
アメリカを代表する抽象画家であり彫刻家の
Frank Stella (フランク・ステラ)を讃えたコレクション。
ショーはフランクの作品も展示されるポンピドゥーセンターで開催された。

写真中央 :
フランク・ステラのリトグラフ作品「Spectralia」(1995)を
大胆にプリントしたスーツ。

写真左 :
女性の身体のフォルムを彫刻的に捉えた
ヴォリュームコントラストや
ねじりを利かせた肌見せディテールの
セクシーなドレスも。

写真右 :
Vシリーズ(1968)に着想したニットドレスや
フランク・ステラのミニマルなライン・ペインティングは
マニッシュなストライプのテーラードへ解釈された。

今季も肌見せやカットアウトは継続し
マニッシュなスーツには、ブラトップで肌見せの抜け感を。
女らしいベルベットの素材使いやコレクション全体の配色は
1970年代のモダン家具から引用したという。

進化したアニマルフリーレザー。
ブドウの皮から作ったフェイクレザー素材で作る
ショルダーバッグ。

ノームコアな雰囲気のボクシーなテーラードコート、
マニッシュなニットベスト×ブラトップなど、

ステラ・マッカートニーのコレクションは
デザイナーが等身大で
自分の着たいものを作っていることが伝わる、とてもリアルなものだ。

Photo:Steve Wood

ショーではゲストが席に着くと ジョン・F・ケネディの平和演説が流れ、
フィナーレには
Plastic Ono BandのGive peace a chanceと
モデルの歌声とで制作されたサウンドトラックが採用されるなど
デザイナーの平和への思いが込められたショーとなった。




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藤岡 篤子 監修 2022-23秋冬 ファッション トレンドブック 発売開始!

2022年4月15日


藤岡 篤子 ファッション・トレンド速報セミナー
2022-23秋冬4都市コレクション は
お陰様で盛況のうちに、会場、ウェビナー(動画)配信ともに
開催終了いたしました。

たくさんの方にご受講いただき、まことにありがとうございました。

藤岡篤子 監修 2022-23秋冬
ファッション トレンド ブックを
公式ウェブサイトにて販売開始いたしました。

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「運を味方につけた」女性リーダー、アンヌ・イダルゴ市長|世界が注目する時代の先駆者とは… Precious.jp 掲載

2022年4月13日

ラグジュアリー メディアサイト Precious.jp(プレシャス)にて
連載中の 藤岡篤子のTimeless Style ICONS。

3月14日の掲載では、
藤岡篤子が、
仏パリのアンヌ・イダルゴ市長の功績や
モードとの関わり、
パリシックなファッションセンスについて執筆しています。
ぜひご覧ください。

https://precious.jp/articles/-/32729


NIGO®の手で蘇った新生KENZO

2022年4月12日

Courtesy of KENZO

2022-23秋冬コレクションで
改めて重要なトレンドとして浮上するのが、プレッピーやアイビー スタイル。

IVYスタイルと、メゾンのアーカイブが融合した
NIGO®によるKENZO(ケンゾー)のファーストコレクションに注目したい。

NIGO®は2021年9月に、創業者 高田賢三氏以来日本人で初めて
KENZOのアーティスティック ディレクターに抜擢された。

1月のパリメンズファッションウィーク中に発表されたショーでは
デザイナーと親交の深いファレル・ウィリアムスやYe(カニエ ウエスト) 、
タイラー・ザ・クリエイターらが集った。

高田賢三が採用した英国調チェックのスーツやピンストライプは
古着調のウォッシュドウールで再解釈。

チェック柄のフーディーシャツドレスの上には
ピンク×レッドのカラーリングがポップな、バーシティージャケットをオン。
大きなキャスケットが可愛らしい。

Courtesy of KENZO

日本の作務衣のような平面的なパターンの
フランネルのクロップジャケット。

茶道の練習に着用されるようなエプロン風のベストや
着物風合わせのデニムドレスなど、
高田賢三の持つ東洋と西洋の融合という文化的文脈を引き継ぐ。

アーカイブから発見したというフラワーパターンの
「非実用的な作業服」や、
ジャパニーズデニムを使用した
ストーンウォッシュの花柄のワークスーツなど

考え抜かれた文脈がありつつも
アイテム自体はどれも、シンプル。
着る人の個性やスタイルで着こなせる服だ。

Courtesy of KENZO
Courtesy of KENZO

創業者 高田賢三は1970年代に
東洋の美意識と西洋のテーラリングを融合させ
モード界に新しい装いをもたらした。

ストリートカルチャーという自身の持つバックグラウンドを
メゾンのアーカイブと融合させ、ラグジュアリーに持ち込んだ新デザイナーに

アウトサイダーであろうとし、
常に新しいことをしようとする共通の精神を感じた。



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NY、LONDON 気鋭のデザイナーは サステナブルでド派手!

2022年4月8日

COLLINA STRADA  写真2枚目 左 :  Hillary Taymour

22-23秋冬コレクションは
半年前のアフターコロナを見据えた祝祭感から一転、
ブラックをキーカラーとしたメゾンが目立つ中、

NYやLONDONの若手デザイナー達は
自身のファンタジックな創造性を惜しみなく発揮し
ポジティブな世界観を披露!

NYコレクションで注目を集めたのは
2009年から活動する デザイナー Hillary Taymour(ヒラリー・テイモア)が手掛ける
COLLINA STRADA(コリーナ ストラーダ)

有機繊維や環境に配慮した染色、地元の工場での生産など
サステナビリティを追求しながらも
派手で底抜けに明るい服作り。

ランウェイに登場するモデルの年齢層も幅広く、
自分の身の周りやコミュニティの、未来のために活動するという
地に足の着いた姿勢が伝わる。
今季はアメリカで大ヒットしたリアリティ番組
「ザ・ヒルズ」のパロディだという、
Y2K感覚のショートムービーで発表し話題をさらった。

MATTY BOVAN

LONDONコレクションで注目を集めるのが
MATTY BOVAN(マッティ・ボヴァン)

2015年 セントラル・セント・マーチンズの卒業コレクションが
LVMH Gdraduate Prizeを受賞し、
2017年 若手デザイナーを支援する非営利の新人合同ショー、
FASHION EASTからランウェイデビューした。

今季はデザイナーが幼少期にあこがれた
ポップなアメリカン・カルチャーをテーマにしたという。

ファーストルックを飾ったモデルのイリーナ・シェイク以外は
全員が男性モデル。
というのも、自身のクリエイションに性別は関係ないと考えているからだ。

アメリカン・キルトのパッチワークのセットアップ。
下にレイヤードしたデニムには
アメリカの農耕民が魔除けに用いたというヘックス・サインや
星条旗の柄など、大胆なハンド・ペイントが描かれている。

アルファインダストリーズのフライトジャケットなど
既製服のクラシックな定番アイテムを
リメイクしてコレクションに組み込むなど
パーソナルなカスタマイズで、
ピースフルな世界観を表現した。




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YSL ミューズはナンシー・キュナード。アールデコに着想!!

2022年4月6日

Photo : Courtesy of SAINT LAURENT

22-23FWコレクションの中でも
メゾンの美学を貫いた印象の強い
SAINT LAURENT(
サンローラン)

ファーストルックは
床に触れるほどのほっそりとしたロングドレスに
強い肩のピーコート。
コートのポケットに手を入れたモデルの腕には
大ぶりなバングルをいくつも重ねて嵌められている。

クリエイティブ ディレクター アンソニー・ヴァカレロは
1920年代社交界の花形であり出版人、活動家でもあった
ナンシー・キュナードや、
ムッシュ イヴ・サンローランが愛したアール・デコに
インスピレーションを得たという今季。


マニッシュなレザージャケットやタキシードを
エレガントなドレスに合わせた
マスキュリン/フェミニンなスタイルが、新鮮に蘇る。

パリのエレガンスを構成するのは、
強い肩の高密度な素材のアウターと、
シアーなオーガンジーやサテン、流れ落ちるジャージーなど透明感のある素材。
バングルやイヤリングのメタリックな輝きと
フェイクファーの華やぎが織りなすコントラスト。

そして、
ほっそりと床まで続くラインと
大きな肩のアウターや重ね付けしたバングルなど、ボリュームのコントラスト。

彩度を抑えたシックな色調で、
ミニマルでありながらモダンな、アール・デコの輪郭を思わせる。

スモーキングのコートドレスやスーツで締めくくられたショーは
ムッシュ イヴ・サンローランへの敬意と
アンソニー・ヴァカレロのぶれない美学をしっかりと感じさせ、

1930年代、第2次世界大戦後に流行したような
強い肩とほっそりと長いシルエットが
コロナや世界情勢で不安定な今に、新鮮な提案として映った。



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