YSL ミューズはナンシー・キュナード。アールデコに着想!!
2022年4月6日
Photo : Courtesy of SAINT LAURENT
22-23FWコレクションの中でも
メゾンの美学を貫いた印象の強い
SAINT LAURENT(サンローラン)。
ファーストルックは
床に触れるほどのほっそりとしたロングドレスに
強い肩のピーコート。
コートのポケットに手を入れたモデルの腕には
大ぶりなバングルをいくつも重ねて嵌められている。
クリエイティブ ディレクター アンソニー・ヴァカレロは
1920年代社交界の花形であり出版人、活動家でもあった
ナンシー・キュナードや、
ムッシュ イヴ・サンローランが愛したアール・デコに
インスピレーションを得たという今季。
マニッシュなレザージャケットやタキシードを
エレガントなドレスに合わせた
マスキュリン/フェミニンなスタイルが、新鮮に蘇る。
パリのエレガンスを構成するのは、
強い肩の高密度な素材のアウターと、
シアーなオーガンジーやサテン、流れ落ちるジャージーなど透明感のある素材。
バングルやイヤリングのメタリックな輝きと
フェイクファーの華やぎが織りなすコントラスト。
そして、
ほっそりと床まで続くラインと
大きな肩のアウターや重ね付けしたバングルなど、ボリュームのコントラスト。
彩度を抑えたシックな色調で、
ミニマルでありながらモダンな、アール・デコの輪郭を思わせる。
スモーキングのコートドレスやスーツで締めくくられたショーは
ムッシュ イヴ・サンローランへの敬意と
アンソニー・ヴァカレロのぶれない美学をしっかりと感じさせ、
1930年代、第2次世界大戦後に流行したような
強い肩とほっそりと長いシルエットが
コロナや世界情勢で不安定な今に、新鮮な提案として映った。
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