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AKRISとサンガレンレース

2012年6月11日

スイスを代表するファッションブランドAKRISのコレクションが
南麻布のスイス大使公邸で開催されました。

同時にAKRISのあるサンガレンは、刺繍レースの産地としても有名で
サンガレンレースを使ったドレスと素材も展示されました。

AKRISといえば、モナコのシャルレーヌ妃のご用達しとして有名です。

個人的にも信頼され親しいといわれるアルベルト・クリムラーがデザイナー。
先シーズンはパリコレのブログでもご紹介したように
日本人席の目の前にシャルレーヌ妃が着席されたので、
そちらに目が釘付けになってしまいました。
わ~きれい…!

シャルレーヌ妃の隣に座っている金髪の素敵なメンズは
AKRISのCEOのピーター・クリムラーアルベルトの弟です。

パリコレクションでファーストラインは見ているのですが
今回はセカンドラインの”AKRIS PUNTO”も一緒にお披露目されました

まずスタートはAKRIS PUNTOから
テーマは70年代の映画「ある愛の詩」!ハリウッドの歴史に残る恋愛映画の傑作です。

大学生同士で恋に落ちたヒロインは、身分違い??(例えアメリカでも)に悩み、
不治の病に倒れる悲恋ものですが、主演のアリ・マックグローのファッションがとっても素敵で

トレンチ姿や長いニットのマフラーをなびかせる着こなしを
当時の女子は競って真似したものです。


 「ある愛の詩」のサウンドトラックでスタートしたショーは
膝上丈を中心に若々しい、だけどキチンと感の強い英国調を取り入れながら
お行儀の良いリアルクローズです

なにしろヒロインは貧しいけれど名門ヴァッサー女子大という設定!
知的で美しい女性の象徴です。PUNTOのコレクションもその通り。
ちなみにヒラリー・クリントンもここの出身です。



ショートトレンチ
ムートンのケープレットもヒロインの着こなしを思わせ
カジュアルな若々しさを感じさせます。

そしてファーストラインAKRISと続きます
こちらはうって変わって、60年代のアクションペインティングのアーティスト
フランツ・クラインNo7のアートからアイディアをとったもの。

作品の前のフランツクラインと作品No7

墨絵のような太い白黒の筆致が有名ですが、AKRISでは、
カラーブロッキングで表現されました。

  素材は得意のカシミアダブルフェイスのコートドレスやコートも

  ニーハイブーツが多かったけれどヒールのカーブが凄かった!


イブニングはパープルや黒の無地でシックに

フィナーレはミッドナイトブルーグリーンオパールベルベットのドレス
太いベルトで締めただけのノーアクセサリーが、虚飾のない感じ!
スイスブランドらしいピュアな美しさを漂わせます。

ショーが終わると、AKRISの本拠地サンガレン
(チューリッヒから一時間ぐらい言ったところにあるレースの生産地)
のレースを使ったアーカイブ製品とレースが展示されてあり
レースの名品を触りながら、刺繍レースの美しさを堪能しました

 

展示スペースの傍らでは
スイス人ジャズピアニストがピアノを弾き、風格のあるギャルソンがサーブする
フィンガーフードをつまみながら、美味しいスイスワインやシャンペンを楽しみました。

 

スイス大使館はこじんまりした居心地の良いスペースで
お庭は初夏の緑で深呼吸したくなる美しさ!!

 うっとり見ていたら、ウルス・ブーヘル大使が、
「夜はもっと綺麗ですよ!、でもトラや豹がでますよ!」と
ユーモアたっぷりに話しかけて下さいました。

「じゃあ夜のお庭も見たいので、今度はミッドナイトパーティ
開いて下さいね」とお願いしてきました。

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