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ルイ ヴィトンとマーク ジェイコブス! 耽美的なフェティシズムにうっとり!

2012年4月6日

パリコレクション最終日の夜。
朝一番で見たルイヴィトンのコレクション
蒸気機関車の強烈な印象がしっかりとまぶたに焼き付いている夜

ルイヴィトンとマークジェイコブスがコラボし「LOUIS VUTTON – MARC JACOBS」展の
オープニングレセプションが開かれました。

場所はルーブル宮の直ぐ側の装飾芸術美術館です。
雨上がりのリボリ通りに沿って行くと、赤い垂れ幕の一角にもう人だかりがしています。

なにしろ人気実力ともにパリを征しているブランドだけに オープニングパーティには、
関係者を始め、マークとコラボレーションしたアーティストも詰めかけます。

カトリーヌ・ドヌーブやサラ・ジェシカ・パーカーなど、
コレクション会場でお馴染みの顔ぶれが勢揃い

入ってまず最初にお目にかかったのは村上隆さん。
もちろん村上隆さんの作品も展示されています。

マークとお揃い?の半ズボンのスーツにネクタイを締めて素足という「マーク風ドレスアップ」
「可愛いですね~!全身取らせてください」というと おどけてポーズ!大サービス??

今日はなんだかとびきりご機嫌です。

展覧会場では、ルイヴィトンの服を着たセレブリティや大きな羽根扇をもったモデルさんが
あちらこちらにいて、雰囲気を盛り上げます。

展覧会は見応え充分!もう時間が足りないって感じ!
この夜そのまま空港へ行くためスーツケースをのせた車を待たせてのレセプション。
コレクション取材の人は殆ど同じ便でしたので皆急ぎ足、、。

ア~もっといたいと思いました。

展覧会の何が凄いかというと、マークジェイコブスの内面が、
演出や展示物にあらわに露呈されているところです。

凄くフェティッシュ

マネキンが四つん這いになって、檻の中に入っていたり、
脚だけが万華鏡のように 鏡に反射して錯綜した脚だけの世界を作っていたり、
顔をマスクや動物の仮面で覆っていたり 性的興奮を煽るような演出も含めて、
マークジェイコブスの真骨頂と言えるでしょう。

ルイヴィトンの世界をマークジェイコブスが編集し、演出した作品がこの展覧会なのです。

私が一番好きだったのが、このコーナーです

マークジェイコブスがインスパイアされた物や人、映画、アートなどが
コラージュのように次々に映し出され、あまりのフィールドの広さに感服!

同時に私が好きな人や物もいっぱい入っていて、嬉しくなりました。
マークは映画も大好きなよう!

先ずハリウッドの60年代を中心に活躍したウルトラ美女、
エリザベス・テーラーの写真が何枚もあるのが印象的です。

ジヴァンシーの衣装を着て話題になった「予期せぬ出来事」、
これもまたリチャードバートンと競演したシェークスピアの「じゃじゃ馬ならし」、
テネシー・ウイリアム作ポールニューマン競演の「熱いトタン屋根の猫

よほどリズ・テーラーはお気に入りなのでしょう ひょっとして全作品見ているのかも!
アンディ・ウォーホールが描いた肖像画も飾ってあります。

美人好きが判明したと同時に、成熟した女性の魅力に反応するというのも見て取れます。
「卒業」のアン・バンクロフトのセクシーな姿やバーバラ・ストレイザントも!

親友のソフィ・コッポラが監督した「マリーアントワネット」の
キルステン・ダンストの写真も(キルステンは若いです)

そして70年代の名作「暗殺の森」のドミニク・サンダとジャンルイ・トランティニアンという
黄金の顔ぶれ!ドミニク・サンダは、超美人!何回もこのコーナーには登場しています。

やっぱり美人好き! というかとびきりの美女じゃないと、反応しなかったのかな?
1963年生まれのマークジェイコブスにとっては子供時代の映画ですから
少年のこころをきゅっと鷲掴みにされたのでしょうか?

ミック・ジャガーが美少年だった頃、ベッドで口紅を塗られている写真も妖しい!
素敵! 小さくですが、ミックの最初の夫人ビアンカの写真もありました。

アート作品も多く登場します。

1917年 ニューヨークアンデパンダン展で物議を醸し出したマルセル・デュシャンの「泉」や、
エゴン・シーレの人物画なども

そして真打ちはやはりこの二人

マーク・ジェイコブスが敬愛する女性クリエイター二人の写真が飾られています。
ミウッチャ・プラダ川久保玲 ココ・シャネルやクリスチャンディオールも並んでいます。

川久保さんより、ジュディ・ガーランドの写真の方が大きいのはご愛敬ですね。 マークは、「虹の彼方に」を見て育ったのかしら?

もちろん展覧会ですからルイヴィトンの歴代のスーツケースや 特注の子供服など、
面白い展示物は満載ですが、私が一番気になったコーナーのご紹介でした。

やっぱり映画って、創造力を刺激するのですね!
そしてとびきりの美女も、時代を超えて愛され続け、
美しいモノは永遠の命を持つということを改めて感じました。

この展覧会は、ルイヴィトンの普遍的な価値観をこういう方法で見せてくれました。

それにしても、リチャード・プリンスとコラボしたこの看護婦さん達は
今見ても倒錯的で、マークジェイコブスの本質を見せています。

この展覧会は3月9日から2012年9月16日まで開催されています。
とてもおもしろいのでパリに行かれる機会がございましたら、是非ご覧になったらいかがでしょう?
おススメいたします。

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