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ウォーホールとマグリッド ディオール

2013年3月5日

今シーズンもディオールはアンバリッド(廃兵院)の広場に
大きなテントを張ったメガトンコレクションです。

車も大渋滞で、途中で降りて走ったら、
もうすごい人とパパラッチが取り囲んんでいます
女優もたくさん到着してたようですがもう自分の席に着くので精いっぱい!

中に入ると、大きな球形のシルバーボールがオブジェのように
置いてあって、よく見るとルネ・マグリッド青空になっています。
銀色に光り、鏡のように周りを写し出す巨大なボール
席を探す人も鏡の中にいるようで、方向感覚を失いそうです。
それもシュールです!!

ちょうど隣の席がアメリカで、アメリカンヴォーグの名物コラムニスト
アンドレ・レオンタリンが隣の席に座った、これもまた有名な
ストリート写真家ビル・カニングハム(消えそうなぐらい細いです)と熱弁おしゃべり中でした。

これションスタートの一瞬、ミラーボールと化した「青空」にも全員の緊張が映し出されます。

コレクションは、アンディ・ウォーホールの作品から
ハイヒール女性の顔のイラストが引用されました。

すべて、どの作品からの引用されたか作品名が、リリースに書いてあります。
ポップなモチーフですが、ものすごくエレガントにさりげない取り入れ方です。

そういえば、ラフはジルサンダーのメンズコレクションでも「レオナール・フジタ」を
取り上げてましたし、絵画に注目してるんでしょうか?
展示会は明日ですから、聞いてみます。

しょぱなからイブニングのウォーホール刺繍です。
部分的に繊細に施されているので、アートが目立つのではなく
小花モチーフなどと絡めながら、華やかな洗練された雰囲気に昇華されています。
デザインはややアシンメトリー感がありますが、基本はシンプル

その後ムッシュディオールのアイコンをラフ流にモダナイズして提案したバージャケットを始め
ドリス」「ミス・ディオール」「アリゾナ」など1947,48年の名作が
2013年の流儀で蘇りました。

グレイ白黒ダブルフェイスのレザーなどに真紅ペールピンクが配され
クラッシックでありながら、フェミニンさが匂い立ちます。
モノトーンに時々ほんのり紅がさされるような感じ!
何よりも気品が漂います!!

ラフらしさが全開になったのは、ニットのシリーズとぺプラム使い!
このぺプラムビスチエとスリムなパンツやタイトスカートの組み合わせは絶品バランス!!
黒白の大胆なケーブル編みも見事な迫力。
ショーの後で、みんなで興奮してしゃべっていたのも
「ニットがすごく可愛かった!」が最大意見でした。

伝統の千鳥格子のドレスの上にもニットのスカート

客席から見るとモデルさんが歩くと、ミラーに映ったように見えます。
なんだか幻想的!

後半はイブニングドレス
白と黒のオーガンジーを重ねた2種類のドレス
今季は、カラーはほぼモノトーンに絞られています。

グレイのメンズウーステッドのドレスとオーガンジーの組み合わせも素敵でした!
カクテルドレスの上に羽織るアストラカンコートも上品なリアルクローズ!

そして、うっとりのフィナーレ!
もう一度見られて嬉しい!服も演出も最高でした。
名残を惜しみながら次のコレクションへGO!!

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