世界一ルイヴィトンを売るその理由は?
2013年2月7日
上海から更に南西に下ると西湖(中国4代美人の一人、西施が入水したことでも知られる)
が美しい杭州があります。
瀧井茶でも有名ですが、ここは中国でも有数の毛皮や皮革製品の産地。
シルクプリントやアパレルの生産地としても有名です。
コーディネーターのTさんが「ここにフェンディなどのOEMがあり
アウトレットにいけますよ!」と甘い囁きを!
「NO」今回はやめておきます、、、ホントーかなという気もありますし。
駆け足で廻りましたが
何と言っても世界一の売上げを誇るルイ・ヴィトンショップが、
北京や上海でもなく杭州に存在すると言うのが気になりました。
なぜ杭州??
場所は「杭州TOWER」何だか森タワーみたいな名前ですが
ラグジュアリーブランド勢揃いの商業施設です。
外観も2棟のタワーがそびえ立っている、しかも光化学スモッグで
上まで撮影しようと思っても、どんより上が曇って綺麗じゃないし
飛行機の上から見ても一面灰色で、下界が見えず、大気汚染を実感!
地元の人は意外と平気な人が多く、ドライバーは窓明けて走ります(寒いのに~w)
タワーのメインエントランスはドルチェ&ガッバーナです。
入り口はさすがに王者の風格GUCCIが中国人の女優をキャンペーンモデルにした
美しい写真に圧倒されます。
中は世界中同じでエルメス、トッズ、カルティエとお馴染みのラグジュアリーブランドが並びます
旧正月直前なのでディスプレイも祝祭の雰囲気が漂います。
で、気になるルイヴィトンは、一階の中心に位置しています。
見たところ、日本と同じディプレイだし(世界共通のVMDですから)、売り場はレディスとメンズの
2層になっていますが、広さも商品も日本の標準店舗と変わらず、というか
むしろ狭い感じがするのですが、、。
その秘密はカスタマーにありました
杭州は浙江省にありますが、隣にあるのが同じ浙江省の温州。
ここは世界的に名高い温州商人の産地!ご存知でしたか?
私は知りませんでした。
ちなみにコーディネーターのT(中国人)さんは温州人は「中国のユダヤ人」と言っており
ウイキペディアで調べたら、同じ事が書いてありました。
またチャイニーズマフィアの出身も温州が多いとか、、Waoooh! Year of the Dragon !
つまり、伝統的に経済感覚が発達し、商売上手。
世界中に華僑としてチャイナタウンを作っている人達の出身地だそうなのです。
中国の経済開放政策のモデルにも選ばれたほど、経済意識の高い地域。
アパレルなどを起業して成功を収めている人達もこの地方出身が多いそうです。
ちなみに私を迎えてくれた会社の社長は42才でしたが、大成功を治め
ロールスロイスが(関税100%にもかかわらず)愛車です。もちろん温州出身!!
お金持ちでファッション感度が高い!
その人達が多く住む杭州は、地方都市にもかかわらず、どの大都市よりも、
ラグジュアリーブランドが売れ
その象徴であるルイ・ヴィトンはこの規模の店舗でも、飛ぶように売れ、結果的に
世界一の売上げを記録しているそうです。
ほかのお店と較べると、お客様の入り方が格段に違いました。