ゼロにリセット ジルサンダー&navy
2012年12月18日
7年ぶりにジル・サンダーが復活したのはご存知に通りですが
コレクションの時に渡されたリリースにも
1行目に「ゼロにリセット」と書いてあり、自分色にもう一度染め直す
ジルサンダーの並々ならぬ決意を感じたものです
今季のテーマは、構成主義からインスパイアされた球状に近いフォルム
ドレスの袖、スカート、パンツ全てが丸味を帯びたフォルムにカッティングされています。
袖を通すと、その絶妙なボリュームの美しさに、さすがにベテランの力量とセンスを感じます。素材はコットンが圧倒的に多く、ダブルフェイス、コットンピケ、ダイアゴナル等が
主流で、全体にハリのある素材が、簡潔かつデリケートなラインを形作っています。
太めのキュロットも、サイドにタックが取られ、ふんわりと構築的に。
バックには大きなパッチポケットが付けられていますが、スポーティにはなりません。
深いVネックのチュニックやトップスも、複雑なカットが施され
不思議な立体感を造型しています。
これぞ、ジルの真髄ですね!ミニマルでありながら、単純ではない。
フィナーレに登場したラバーディスクは、円形のレジンがコーティングしてあります。
このシンプルなドレスがフィナーレとは!ジル・サンダーらしい簡潔さですね。
全体は「ブラックとホワイトの可能性のパワー」をめざしたものが中心ですが
赤錆び色、ミッドナイトブルー、ファイヤーボールレッドなども提案されています
ブーツもバッグも2トーン使い
「navy」は、ラフ・シモンズの最後の手が加わったものが今季まで出ています。
可愛いです!!靑山に直営店も出来て、益々人気上昇の気配です
品が良くて、清潔で、馴染みのあるデザイン
シャツドレスなどが定番ですが、どれをとっても一捻りしているところに凄さがあります
凄いぞ!と凄んでいないところが、本当に上品です。
ハリのある素材でシンプルなシャツドレスや、大きなカラーブロッキング
中でも秀逸と思ったのは、スポーツメッシュを使ったスプリングコートと
ふんわりギャザースカート!
とかくコンサバティブになりがちなステンカラーコートや、膝丈スカートが
素材を変化させるだけで、こんなに新鮮に甦ります
新しくトートバッグが提案されていましたが、
これもハリのあるメッシュを差し込んだデザインや
総メッシュがあって、春らしい爽やかさとともに
健康的な強さを感じました
クール感がGOODです!!