09/10AWコレクションでは「シュールレアリズム(超現実)」が大きなテーマの一つだった。テーマに使ったドルチエ&ガバナを中心にクローズアップして見てみよう。
今回のシュールを象徴するのは、シュールレアリストの巨匠サルバトール・ダリとデザイナーのエルザ・スキャパレリ
厳しい現実から逃避するかのように、非現実的なアートの世界に着想し、アクセサリーから、服のプリントに至るまで、巨大なポートレートが登場するなどコレクションには「シュール」のキーワードが散りばめられた。
キーワード——————————————————
エルザ・スキャパレリより
●ショッキングピンク
エルザといえば、ショッキングピンク。エルザの本の装丁もこの色だ。
●巨大なリボン
足元からウエストまでを何重にも包むリボン
●オブジェボタン
人参など野菜モチーフから太陽まで。エルザの代表作「バラを持つ手」の
ブローチは、ドルチエ&ガバナによってボタンに使われていた
●モンキーヘアー 漆黒のロングヘアーファー
今回アレキサンダー・マッキーンやジヴァンシーがシンボルのような使い方をしていた。
●バニーカチューシャ
ルイ・ヴィトンがやってましたね!
●トロンプルイユ(だまし絵)
大きなロブスターを描いたり、コムデギャルソンは頭は鰐、足はタコという不思議なイラストを描いた
●ゴールドのフリルをシーム部分へ挟み込む
●バタフライ
エルザはアクセサリーからボタン、プリントなどに大きく起用していたがドルチエ&ガバナは、服全体のシルエットがバタフライ。
大きく立ち上がった両肩のシルエットをバタフライスリーブと呼んでいる
●手袋
親交が深かった晩年のピカソが描いたボディペインティングをそのまま手袋に仕立てたのは有名な話。ドルチエ&ガバナは、手袋のヘッドアクセサリー、スカーフなどで表現していた。
サルバトーレ・ダリより
●時計
作品「記憶の固執(柔らかな時計)」の溶けた時計を彷彿させる時計のアクセサリー
出典がはっきりしているだけでも、これだけのキーワードが散りばめられている
エルザ・スキャパレリ、ダリ、マン・レイ(彼の写真プリントをエルザ・スキャパレリはよく使っていた)など、特徴的なディテールはファッション的にも要チェック。
ただし、展覧会、回顧展などは開催されておらず、突然に出現してきたトレンドで
「現実と非現実の間を遊ぶ」というコム デ ギャルソンのコンセプトを思い出す
※文章内に表示されているアーティストの書籍を集めてみました。
参考にしてください。
→Elsa Schiaparelli
→Salvador Dal醇^
→Man Ray