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100年の歴史と進化!フレンチ・ランジェリー展 uccieのつぶやき

2014年7月25日

こんにちは、uccieです

今回は藤岡さんと同行させていただき
「フレンチ・ランジェリー展」に行って参りました!

7/20~7/28 表参道での開催となっております。お早目に!

このフレンチ・ランジェリー展ですが、世界各地で行われ
パリ、ロンドン、上海、ドバイ、ベルリン、ニューヨーク、トロント、モスクワ
と回って現在東京にようやく到着

なんと100年以上のアーカイブから次世代のクリエーションまで網羅出来る
という貴重な回顧展となっております。

100年前の日本の下着と言えば…さらしにふんどしでしょうか?
そう考えつつ比較すると、かなり美意識の差を感じます。

uccieは男児ということもあり、女性の下着に関しては残念ながら疎いわけですが
ちょっと男子目線というか、違った角度から紹介したいと思います。

まず気になったのはコルセット
今回のアーカイブは19世紀のコルセット全盛期の時代から見ることが出来ます。
現代では中々見られないコルセットですが、なぜか個人的に好きです

ウエストを細く美しくする為に「とりあえず締め付ける」発想から
「うわ、やっぱしんどい辛い」ということで、徐々に技術を結集して機能面を
向上していく…男児はそういう進化の過程やなんとかして
コルセットをし続ける頑固な姿勢などにロマンを感じてしまいます。

また、コルセットは女性の身に着けるモノで、やはり機能面だけでなく
華やかさ・装飾、こういった面も当然無視することは出来ず
結果的に機能面×装飾のコントラストも垣間見れるのが非常に魅力的です

現在のトレンドのスポーツ感覚の素材切り替えなどに似たような印象があります

こちらは1880年のボーン入りコルセット
一応伸縮性のあるメッシュ部分とありますが、機能的にはイマイチに見えます
ベルト穴もかなりアバウト

続いて1910年のものはレースやメッシュの装飾が華やかに
伸縮性のあるゴムやメッシュの素材の配置も、体のラインに沿ったものに
ストッキングを抑えるガーターも付属されています

この2点だけでも相当な進化が見れます。
残念ながらコルセット主流の時代は短かったのですが、その中でも
今後のランジェリーに反映されている点も多く、見所が多いものでした

また会場内には各歴史の解説が記載されたパネルがあります。
これ読みつつ、アーカイブを見るのをおススメします。
めちゃくちゃ勉強になります。

続いて気になったのはビスチェ、かなり時代が飛んで1988年
1980年頃には自由性が増し、デザインもかなり幅が広がっています。


ホワイトやヌード、ピンクと言ったカラーやレースが続いていた中で
唐突に現れたので、個人的には印象的でした。

また2012年春夏のトレンドに登場した、ブラトップを思い出しましたね
「12年のトレンドだったやつだ!」と心の中ではしゃいでいました(笑)

左 PRADA 2012SS 右 DOLCE&GABBANA 2012SS

最後にこの展覧会で最も感じたのは素材の進化からデザインへの移り変わりです。
ブラが形に沿って形成されて以降は、フォルム自体に大きな変更はないのですが
素材や柄の移り変わりは、年代を追って見ていくと興味が湧きました!

1910年のバストサポートは伸縮性のあるニット
まだフォルムが形成されているものではなく、付けにくそうです(わかりませんけど)

1950年のワイヤーブラはポリエステルとサテンコットン製
30年ごろにナイロンなどが登場し、バストアップのような機能面と肌触りのような
かなりの技術進歩が見られます

1970年ごろになるとかなり自由度が増して、サイケ柄やレースの種類も豊富に

2001年にはデニムのようなプリントにタトゥのようなレースで覆われたものなどが
ありました。この頃になると形自体の大きな変化はないですね

そして2010年代はよりレースの繊細さや機能面の向上が目立ちます

より装飾的で、より機能的に
ファッションの中でも技術が凝縮されているように感じました。

正直なところ、女性用下着なのでどう楽しめばいいか不安でしたが、
100年以上の進化の歴史を同じ空間で見れる、貴重な体験をさせていただきました!

まだまだ自分では語れないおもしろさがいっぱいあると思いますので
気になる方は28日(月)までなので、是非足を運んでみてください!
http://www.lingeriefrancaise.jp/

最後に今回のレセプション内で中村江里子さんがキュレーターである
キャサリン・オーメンさんに
「パリなどでは男性が一緒に女性と下着を選ぶ光景を良く見るのですが、
日本人にはそういったことがありません。なぜでしょう?」
という質問をされていたのですが、

キャサリン・オーメンさんは
「日本の男性が一緒に選ばないのをすら知らなかったので、
男性も一緒に選んであげましょうと」

と言っていました。日本男児頑張らなアカン!

え~uccieも今後行けるように努力しますが、もしそんな場面になった時は
この展覧会で知ったことをすこ~しドヤ顔で話せるようにしたいと思います。

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