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シャツの季節 ブラジェール プリーツ

2011年10月20日

シャツが今季のコアアイテム

もうボウブラウスなんて影も形もなく、
2012年春夏はシャツの季節です。

ロンドンでもクリストファー・ケーンがスラッシュ等オリガミ風の
テクニックを使ったシャツバリエを出していましたが
ミラノに入ると、ぐっとテクニックが微細に込み入ってきます。

やっぱり大人の街ですね!

基本デザインを変化させるのではなく
張りのある素材、スカーフ素材などで、
主役級の存在感が生まれます。

張りのあるコットンの半袖シャツやシャープな開襟シャツを出した
ジル サンダーのように
造形美を感じさせるシャツは、パリのセリーヌに繋がって行きます。

アキラーノ・リモンディのように同色でかなり重厚な刺繍を施した、クチュール感覚も登場

NO21のように
ベーシックなにスカートと同じプリントや輝き刺繍などを施し、
華やかなアクセントを付けたデザインはかなり多く、
NYのジェイソン ウーもやっています。

レトロな感じが新鮮なのがスカーフプリントのシャツです。

今季はスカーフプリントをテーマにしたD&Gや、アーカイブのスカーフ柄を
復刻したエミリオプッチなどが意外にスポーティなパンツなどに合わせています。

プッチはスカーフをベルトのようなアクセントにも使っていて
60年代のリゾートの雰囲気を再現しています。

シャツが出てきたので、当然シャツドレスもたくさん提案されています。

これも4都市を横断的に出ています。

白だけではなくボッテガヴェネタのように革の部分使いや、
ジェイソン ウーのように社交界風のフィット&フレアー、
クリーンなジル サンダーなど

ディテールやシルエットのバリエーションは豊かです。

アールデコが注目されているので、当時コルセットの代わりに
出現してきたブラジエール(ブラジャー)にも注目が集まっています。

もちろんボトムにはブルマーガードルタイプが
一緒に出てくることも多かったです。

可愛い車プリントのプラダから、ランジェリーのようなプッチ、チェックのNO21まで
50年代風だけではない、様々なデザインが登場

完全にビスチエ代わりになってきており、ドルチェ&ガバナのように
ジャケット付きでアンサンブルで提案されたり、あえて重ね具着風な着こなしも!
パリでも増えていました。

若い子には流行りそうですね

アールデコでもう一つ重要なのはプリーツです。

今季はトップスがシャツ、ボトムがプリーツスカート
言う組み合わせがすご~く増えています。

でも制服調ではなく
風に揺れるフェミニンな雰囲気で
例え素材が革であってもアコーディオンプリーツやサンレイプリーツが
圧倒的に多くなっています。

アコーディオンのプラダ、コーティングや、
プリーツをリボンのように叩いて使ったボッテガヴェネタも、面白い使い方でした。

今シーズン私が一番好きだったのが総プリーツのドレス

ロンドンではバーバリープローサム、ミラノではプラダ
パリではクロエが徹底して提案しています。

あまりにも素敵なので
都市を横断してご覧下さい

 


ACNEの白、BURBERRYのセーター 、C・KANEのシャツ

2011年10月15日

スウェーデンのデニムメーカーAcneは総合ブランドとしてとみに人気を
高めていますが、今回のコレクションは特に素晴らしかったのは
速報でお伝えした通りです。

片面にミラーを貼ったステージで一人(恐らく)一点のすごい数のモデル達が
足早に歩いたステージだったのですが、全体の印象は
スポーティで清潔で、かつスタイリッシュ

デニムメーカーを脱却し、総合カジュアルブランドとして打ち出す
姿勢は強烈です。

今回の特徴は徹底的にの打ち出しとその配色

純白のセットアップマキシコートワイドパンツなどが多く提案されましたが
クリーンなカラーとラインを、少し緩めに着こなす
レイドバックした雰囲気がストリートブランドならではのカジュアル感。

スカートはミッドカーフ丈の長めが中心
デニム地のマーメイドスカートなんてジュンヤさん以来の新鮮さ
パンツはゴムウエストウルトラワイドが新鮮です。

と言ってもラップ系でないところがさすがにスウェーデンですね。

張りのある薄手のシャンブレーのチュニックは
ミニマルだけどオーバーサイズで緩さが感じられます。

ラメコーティングのようなスカートはその輝きと張りの強さでカジュアル感満載

極め付けのスタイリングはこれ
ハイ&ローとはこれのこと

ライラックのクチュール仕立てのトップスにバイカーズパンツ

他のブランドでも多く見られましたが、
スポーツとクチュールの結びつきは今シーズンのハイライトのひとつです。

バーバリープローサムのコレクションはトリではありませんが
ロンドンコレクション最大のスケールと見せ場となっています。

今回はアフリカントライバルなタッチをカラーと素材で漂わせながら
ウエアラブルで魅力的な服がたくさん登場してきました。

全部好き!と言っても良いほど大好きなコレクションだったのですが

ストローのキャップが可愛かったのは今更、言うまでもありませんが
よく見るとキャップの上にポンポンが付いているのが
なんともキュート!!

ちなみに楽屋ではこんな感じで無造作におかれていました。

なにげにボーダーの配色がエキゾチックで新しいなと思っていたのですが

身頃と袖部分の編み地や糸の太細が変わっていたり
積み木細工のようにプラスチックプレートがアップリケされていたり

シンプルなデザインに3D効果がぎっしりです。

靴はウエッジソールでボーダー、オープントゥーのアンクルブーツは
レザーのパンチング性です。

封筒型クラッチもエキゾチック配色で

 

来春私が着たいのはこれ!!
シンプルなクルーネックセーターに、更紗の巻きスカート

多分一番普通のコーディネート

でも、自分が着るのはこれ
似たような物もう持っているかも知れないけれど欲しい!!!

モダンコンサババランスが絶妙です。

バックステージでも可愛い~
プリントはワンアイテムにしてシンプルに着こなすのがお薦め

ロンドンからパリまでアナ・ウイントァーはこの更紗の
トレンチコートを着ていました。

早いと言うか早すぎる
今年のアナはプリントや柄物のコレクション週間でした。

やっぱりがほどよく欲しい気分ですね!

ロンドンで最も話題の若手デザイナークリストファー・ケーン

日本でインタビューしたときはお姉さん同伴でした。
今でもそうらしいです。

今回はトレンドのシャツをオリガミのような
鋭角的なカットで、刺繍をしたり、パネルを付けたり
いろんなバリエーションを出していました。

スカートは殆どミニ丈でしたが、ジャカードで光沢や花柄を出したり
レース使い等決してマスキュリンなコーディネートはしていないところが
今シーズンらしい気分です。

たくさんのシャツの提案をしたケインですが、オープニングはこれ!

先シーズンのトラッドの象徴チルデンセーターをこういう風に
レイドバックしたバランスに変え
トラッドの表情を新しく見せています。

まだまだ続く今シーズンのハイライト。次号もお楽しみに!


春の花のようなショルダーケープのアクセント

2011年10月12日

白の季節と宣言したパリコレクションの最終日、
ミウミウがどんな変化球を投げてくるのか?

それを見届けるのは、ジャーナリストとしての醍醐味でもあります。

場所は先シーズンから使っている社会経済評議会ビルとでも訳しましょうか、

イエナにある素晴らしい石造りの由緒ある建造物が舞台です。

天井が高くゆったりした美しい階段があって
そこをモデルさんがウォーキングします。

今回は柱が真紅に塗られていました
ミウチャさん何をやる気でしょうか?

中ではウエイターがシャンパンやスィーツのサービスをしていますが
そろそろ胃が疲れてきていたので、見るだけ、、、。

スィーッは春色で見るからに美味しそうでした。

ファーストルックを見てびっくり!

なんとのシャツにグレーのハイウエストのフレアースカート
足元はベルベットのミュール
モデルには赤いシャドウで強いメイクが施されています。

白の季節が吹っ飛んだ瞬間です。

その後も黒とグレーの配色が続き、カジュアルなセットアップ
ティペットのようなショルダーケープのような
新しいアクセサリーが肩や袖を覆いながら着こなしのアクセントになっています。

そこにアンクルブーツやゴールドの金具が付いたハンドバッグが
豪華に完成度を高めて行きます。

MiuMiuはどんなにカジュアルなスタイルでも、決して若過ぎはせず
ゴージャスに見せてしまうところが作り手の品の良が表れるのではと
常々思っています。

セメントグレーの明るいグレーのバリエーションが
様々なテクスチャーで組み合わされ、軽快でありながら落ちついた印象に
組み合わされています。

そしてモノトーンの世界から一転して
ピンクに彩られたカラーの世界に転換します。

パッチワークアップリケ、幾何から、更紗などの
プリントジャカードなどが色とりどりに登場してきます。

レースもたくさん色んなアイテムに登場しました
そう、白黒写真が急にカラー写真になったような不思議な感覚です・

ショルダーケープも素材、バランス様々です

可愛いな!次のコレクションの時はきっとこれを来ている人は多いだろうな!
合わせやすくて、着やすそうだもの!

イブニングもレースシャーリング使いで可愛いし
ボリュームも配色もアイディアが新しい

MiuMiuを見ていると本当のアヴァンギャルドはこういう風にして
身近に忍び寄ってくるのだろうなと
しみじみと感じます。

パリコレクションの最終日はこうでなくちゃね
ではまた来年の2月会いましょうね、パリ


愛と生きる喜び、純粋な楽しさを求めて ルイ ヴィトン

2011年10月10日

ルーブルでコレクションを開く唯一のブランドとなったヴィトンですが
いつも20分ぐらいのショーのために、贅沢に大きなテントを張ります。

前回はテントの中にエレベーターを作って驚かせましたが
今回はなんと本物のメリーゴーランドがステージいっぱいに廻っていました。


でもテントに入る前にもヴィトンらしいこだわりがあちこちに
散りばめられています。

メイド姿は定番になりそうですが、今回は白に変わりました。

トレンドの白のユニフォームはリボンタイ付きのシャツにサロンエプロン
白のフレアースカートにバレーシューズという可愛くもヨーロッパの
定番メイドスタイル。と思いきや案内する手先を見ると
なんとLVのレース編み地の手袋をしているんです!可愛い~!欲しい~!

売るのかな?なんて期待しながら中に入ると、朝10時前というのに
アルコールドリンクがサーブされました。

朝ご飯抜きで駆けつけた人も多いので、みんなアルコールがほどよく廻って
朝からみんなよい機嫌。

コレクションはパリの贅沢さをこれでもかと見せてくれました

と水彩画のような淡いパステル、そこにふわふわしたオーガンジーや輝き素材
2枚重ねレースのロマンティックな雰囲気と

髪に付けたカチューシャやティアラ
まるでお伽の国のプリンセスのようでした

生きる喜び」これが今回のルイヴィトンのテーマです

まずスタートしたのは、ティアラを付けた白いレースのドレス
そこにオーガンジーをもう一枚重ねて、ふんわり揺れ、透明のようで
すりガラスを通したような不思議なエアリーな感じを演出しています

レースの柄そのものも大きいのですが、シャツの大きなアイレットレースにもびっくり。
大きな丸いボタンもアクセントですが、先シーズンに較べると
ぐっとラブリークチュールな感じが増しています

カラーはからペールピンクイエローコーラルミントグリーンなど
トレンドカラーが透明感のある素材で表現されています
シャツにレースやクロコのタイトスカートとなんて粋でお洒落!

レースや光る素材の上にシフォンやオーガンジーを重ねるなどの
素材レイヤードも多く使われました
薄く霧がかかったようなフェアリーな雰囲気です
デイタイムからイブニングまで登場しています

ボディスやセーターとショーツもティアラを付けてラブリーに

グレンチェックのコートにはレース刺繍が施され、コントラストを効かせて
また黒も少数ですが登場し、淡い印象のコレクションにアクセントを付けています

最後に登場したのは友情出演??のケイト・モス
オフィシャルフォトには登場していないので、急遽出演したのかも知れません

マークも白のシャツに白いパンツで登場し、「白の季節」を
印象づけました


シャネル グランパレが幻想的な深海に 

2011年10月5日

このところグランパレのコレクションが定着したシャネル

毎シーズンシャネルの日が近づくと
今回は何を見せてくれるのか、わくわくした気分になり、
疲れてきた心と体を一気に上げてくれます。

今回は会場は白一色に染め上げられました。

白い、白い、白い魚にヒトデ海藻珊瑚も真っ白
ガラスと鉄でできたグランパレの中に一歩入ると
白のファンタジーの世界が広がります。

ショーのオープニングは意外にもピンク味のベージュのドレスでスタートです。

張りのあるサマーツィードジャケットにエナメルのショートパンツを合わせて
フリル付きのセーターが可愛いでしょ!

ミラノやロンドンではカラーが定着してバリエーション豊かに登場しましたが
パリに入ると、どっと白が増えました
そのパリらしさを象徴したのがシャネルです。

白もニュアンスを含んだ様々な白、砂金が光るような白から
ビニールオパールのような虹色の光沢まで
ほとんどの白が光を反射するような、存在感のある「カラー」になっています。

白い開襟ジャケットはサイドがギャザーで
新しいボリューム感。
下に合わせているのはボトムにボリュームのあるニットドレス

ロールカラーのスクエアドレス。今季はロールカラーが
とても増えています
白のツィードが青く発光するようなテープが織り込んであります

シンプルなスクエアドレスに海藻のように
揺らめく発光ラインがアクセントに

サマーツィードのノースリーブジャケットの下にも
海藻状のオパールテープが。

白の服にパールボタンとベルト、足元はシルバーの輝き

もう一つの白は、白の素材に大胆に黒で直線的なステッチングや
パイピングを施し、ジオメトリックなシャープさをデザインしたもの

これがフィッシュネットや、サマーツィードなど
エアリー凹凸感のある素材に用いられ
シャネルらしいクチュール感にカール・ラガフェルドの
アヴァンギャルドさが組み合わさった、2012春夏のハイライトです。

透明ビニールもワンルックだけ登場しました

サマーツィードからジャージーに至るまで
黒のシャープなアクセントが使われ
硬軟自在なコントラストを見せています

スラブヤーン使いのツィードにも黒のジオアクセントが不思議なコントラストを見せ
ます

今回のトレンドに張りのある軽量の素材、オーガンジー
薄手のタフタなどがたくさん出ていますが、シャネルでも
ふわふわしたふくらみのあるデザインディテールがたくさん出てきました。
シンプルなドレスにお袖やポケットが大きく膨らんだ
素材変化で見せるシルエットも天使の羽根のようで新鮮!

イブニングはミニが多かったのですが、さすがに素材は豪華!
ミントグリーンのオーストリッチがパフスリーブのように
スカートのふわふわ感を強調しています
今シーズンはパールのベルトが復活です

前から見ると、ひだがまるで貝殻のように重なっています。
後ろ姿ですが、お袖とスカートのバッスルシルエットは
今シーズンのシャネルの特徴が良くわかります。

スカートはニットのポンポンつかいでふわふわ
切り替えはすべてパール使いというシャネルらしいアイコンデザインです

オーガンジーをたたんで貝殻の幾重にも重なった層のように
仕立てています

白の延長でベージュのバリエーションも魅力的でした
特にピンク味のベージュはほんのりと甘く女らしく
しかもベーシックな感じもあり、ウエアラブルという点ではピカイチです。

グレーも白に近いセメントグレーがシルバーと一緒に登場しています。

白に近いセメントグレーも、ジオメトリックに分割され
部分的に小さいひだやドレープ、パイピングが施されています

セメントグレーにはシルバーのアクセントが胸元とヘムラインに。
シルバーのテーピングもアクセントです

グレーのサマーツィードもクールに輝き、パールのアクセントが生きています

シャネルらしいイブニングドレスも健在です
プリントをたたんで波のような揺らめき見せたり、フィッシュネットに
パールや光るテープを絡ませたり
インスピレーションはどこまでも海の底のファンタジーです。

海藻のようなユラユラした感じを演出するためか、プリントが
タックでプリーツ状にたたまれています
トップスにはシルバーに輝くフィッシュネットが。

フィナーレのトップに登場したのはピンク味のベージュ
パールアクセンントをあしらったクラッシックドレス
白を従え圧巻でした

ラグジュアリーブランドには 必ず撮影で飛び回るブライアンの姿が。
今日はさすがに特注のシャネルジャケットで決めています

シャネルを見るとパリコレクションを見た充足感が
味わえるとある雑誌の編集長が言っていましたが
まさにその通り、ダイナミックでゴージャス、世界中どこへ持っていっても
通用するラグジュアリー感こそ、パリコレクションの醍醐味です。

だから、シャネルのブティックは、いつ行っても
世界中のお金持ち国の言葉が飛び交っています
日本語が聞こえなくなってきたのがさびしい限りですが。


ディオールはバージャケット アーカイブの研究

2011年10月4日

ディオールはもともと由緒ある上流社会のマダムのための服

ガリアーノがムッシュディオールのヘリテージに
モダンなメリハリをつけ、強烈な印象に作り変えたのは
ご存じのとおりです。

今回はチームとして初めてのプレタポルテ
前回はスタイリングまでガリアーノがやっていたので
実質的には初めてというわけです。

ブランドの原点であるバージャケットや、ムッシュが「生命の色」
言って愛した「」や「オレンジ」がたくさん使われました。

ロールカラーなど50年代調のトップスに
大きく膨らませたギャザースカートの
レトロなセットアップ

このニットドレスは編みが凝っていて、通常のジャカードにさらに
フロント部分にリップル編みを加え、立体感を演出しています

赤に続いてベージュのバリエーションが多いのも
今回の特徴ですが、オーガンジーを2枚重ねて
張りを出したフィット&フレアードレスには、大きなリボン結びが
デザインアクセントになっています。

白いバージャケットはスペンサーに近いショートジャケット
ペプラムも短く、ブラウスのような感じですが
下に黒いシャツを合わせています。

プリントは淡いモザイクの幾何柄プラスチックプレートや
小さなスパングルが散りばめられ

ディオール本来の、品の良いお嬢様ドレスに仕立てられています。

 もうひとつクチュリエらしいデザインとして「リボン」があります
結ぶというより、帯をたらした感じの大きさが新鮮でした。

得意の繊細なニットドレスも健在、シンプルなチェックは
モノトーンで登場しました。

白黒チェックのウエストにひねりを入れただけのシンプルなドレスや
プラスティックプレート使いでモダンなトップスの
フィット&フレアースカート 

モノトーンといえば、ディオールのアイコン「バラ」のプリントも
白地に淡いグレーという清楚な使われ方でした。

ひざ丈のオレンジのドレスはフィット&フレアーの基本に戻ったライン。
アクセサリーは今回はほとんどなくシンプルに着ています

今回はデイウエアもカクテルもショートかひざ丈が多いのですが
イブニングだけはフルレングス
ディオールの伝統をしっかり守ります。

黒の シフォンに大きなサテンンリボンを通した
クラッシックなスタイル

ジョン・ガリアーノが解任されたときから
すっかりディオールのショーの会場に
居ついてしまった感じの??お花を身体に飾った
殉教者風の男性は今回も健在で
皆のフラッシュを浴びてご機嫌でした


今シーズンのハイライトはシャルレーヌ王妃とブリジット!

セレブリティの多さはパリコレクション名物ですが
ロイヤルファミリーとくれば警護も厳しく、会場も盛り上がります

今回はAKRISにモナコのシャルレーヌ王妃の来場です。

もちろんAKRISの服に、ルブタンと協業したベージュのハイヒールを履いて、
元アスリートとは思えないバランスのとれた着こなしで
ほっそりと見せていたのはさすがです。

モデル並みのプロポーションと切りそろえた前髪とシニヨンにした金髪の
若々しいヘアスタイルが良く似合い、大きな瞳が美しく、とてもチャーミング。

会場全員がうっとりとパパラッチになってしまいました。

もう一つのハイライトはシンガーのブリジット!
ヴィクター&ロルフのオープニングでライトが付いた時
あっけにとられてしまいました

10メートルの竹馬にのったデュオ「ブリジット」が
カーテンの上から首を出し、歌い始めたのです。

お洋服のテーマは大きなリボンステッチ
太いリボンステッチをカラーコントラストにした
お人形のような服がデイウエアからイブニングまで
たくさん登場しました。

イブニングドレスもステッチアクセント
だんだんリボンの幅が変わっていくところも
遠近法みたいでおかしかったですよ

ターコイズブルーやピンクなどリボンの色も
トレンドカラー

大きなリボンステッチとフリルというドール感覚が
今回のデザインテーマです

フィナーレは大盛り上がり
お洋服も可愛かったし、歌い続けたブリジットにも
拍手喝采!


イタリアンの歓びに包まれて 愛と美味しい食事

2011年9月29日

D&Gのラインが今シーズンで終了し、来シーズンからは
ドルチエ&ガバナのショーの一部に組み込まれることが
D&Gのコレクションの後に発表されました。

来シーズンからは、ドルチェ&ガバナのコレクションの一部として発表されるそうです。

重大な決心をしたせいか、今回のドルチェ&ガバナのコレクションは何かをふっ切ったような
イタリアのエッセンスを詰め込んだ、言いかえるとドルチェ&ガバナらしい
素晴らしいコレクションでした。

会場に入ったら、まばゆいばかりに飾り付けられたイルミネーションにびっくり!

 

ステージから天井、会場全体にカラフルな南イタリアの小さな町
お祭りのようにカラフルな豆電球が飾られているのです。

うっとりしながら、立ちすくんでいると聞こえてくるのは
50年代から60年代のイタリアンポップソングやマンボのBGM
なんだか本当にどこかの町のお祭りに紛れ込んだみたい!

オープニングにいつも流れる「カバレリア・ルスティカーナ」がこれほど
心に染みたコレクションは久しぶりでした

テーマは「イタリアンビューティ」

地中海料理の豊かな味と香り、テーブルを彩るクロッシェのクロスなど
イタリア特有の歓びに溢れたコレクションでした。

会場でもお昼だったせいか、イタリアらしいフィンガーフード
サーブされていました。

イタリアの美は「愛と食にあり」ということでしょう。

ドレスやショーツアンコンストラクテッドなジャケットにも
たくさんの食材のプリントが使われました。

トマトズッキーニナス玉ねぎ唐辛子などイタリアの
食の伝統の伝えるカラフルな食材達!

アクセサリーにもグラマラスで官能的に、これらのトマト、オニオン、パスタ
小さなマリア像がネックレスやブレスレット、イヤリング、そして、
ショルダーバッグにに使われています。

私が気になったのは70年代に日本のニュートラに欠かせなかった
籐で編まれたバッグです!

カラフルで色々な大きさが登場しました。

ドルチェ&ガバナに言わせると南イタリアのバールに置かれている
籐編み状のプラスチックの椅子を思わせる素材だそうです。

ショーの最後を華やかに盛り上げるのは会場に飾られたイルミネーション
同色のカラーストーンのブロケードや、マルチカラークリスタルが刺繍されたドレスです。

シンプルなデザインなのに、素材と職人技の素晴らしさで

フィナーレは様々なカラーストーンんで装飾されたボディスーツ
モデルたちのパレードは、まるで打ち上げ花火のように
ステージをきらきらと輝かせました。

モデルたちが引き上げた後に珍しく2人はステージに残り 
たくさんの人から祝福を受けていました。


大胆!「ビューティ」がテーマ ジル・サンダー

2011年9月28日

「ビューティ」とは、なんと大胆で革新的なテーマでしょう!

当たり前すぎて誰もテーマにできなかった普遍的な言葉です。
幅広く奥深い感覚、人の存在の意味でもあり、さまざまな経験から
生まれるものでもあります。

ビューティパーラー」に行き心も身体もケアが行き届いたイメージです
まずオープニングに登場したのは、ジル・サンダーの原点となる
究極的アイコン「白いシャツ」のバリエーションです。

コットンポプリンの透け感とレイヤーによる陰影が
シャツのシャープな感覚を保ちながら、繊細にボディラインを映し出して
白のパレードの清潔感あふれる品の良さに息をのみました。

今回のジル・サンダーのコレクションは白がオープニングから
印象的に使われましたが、ほっそりと長いシルエットも多く
ボディコンシャスやロングタイトの本格的な復活を感じさせます

このクロッシェニットはナイロンのバルキーニット
ミドリフ丈のトップスとロングタイトスカートを白いシャツの上に着ています。
凹凸感のあるニットがアクセントになっている
ピュアでクリーンなイメージです。

先シーズンのカラーとフォルムに続いてラフが意識したのは
繊細なナイロンなど素材の重ねによる陰影とカラーの3D的な深みです。

白いシャツシリーズから、チェックの重ねまで
微妙な2枚の素材の揺れが、トラッドチェックを新しい表情に見せています。

ニットは今回も気になるものばかりナイロンバルキーのざっくりネット風の
セーター、スカートドレスまですべて重ね着で白のトーンでコーディネートされます。

ニットのハイライトは、なんと「パブロ・ピカソ」の陶器のコレクション
から採られたモチーフ。

ピカソといえばミッドセンチュリーモダニズムの象徴的存在です。
ショーの写真がまたブレブレになったので展示会の写真を見てください

シンプルなタイル柄のようなペーズリーもハイライトの一つでした
ピンク、イエローなどのトレンドカラーを使いながら
ベーシックなアイテムに効果的に用いています。

スキニーなシルエットのドレスがすご~く素敵で好みでした
ドレスのバックには小さなペーズリー型のジュエリーも付いていました。

カラーアクセントは落ち付きを見せながら継続です
黒のミニマルチュニックスーツにブルーのスカーフを
ヘッドアクセサリーにするだけで、こんなに軽やかに

隣のセクションに座った祐真 朋樹はジルサンダーのオレンジの
パンツをさりげなく着こなしていてさすがにスーパースタイリストです。

先シーズンからあらゆるラグジュアリーブランドの会場で
撮影しまくっているブライアンボーイは、黒の半そでセーターに
黒のショートパンツにジルの象徴的なグリーンのニットを肩にかけて
腕には白のブレスレットという「カラーアクセント」を利かせたコーディネートでした。

 今シーズンのアナ・ウイントァーはプリントの気分らしく
毎日プリントのドレスを着ています。

会場はやはりラフの好きな映画から採られたイメージで作られていました
私も映画が大好きなので、とても共感します。

50年の名作「僕のおじさん」チェックしてみてください
同じお庭が出てくるのでびっくり!

 

 

 

 

 

 フィナーレでマルチカラーのセーターを着て
一瞬だけ姿を見せたラフ・シモンズ

すー~くノッテル感じが伝わってきます
本当にすごい人気です
拍手喝才!!

 


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