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シャネル グランパレが幻想的な深海に 

2011年10月5日

このところグランパレのコレクションが定着したシャネル

毎シーズンシャネルの日が近づくと
今回は何を見せてくれるのか、わくわくした気分になり、
疲れてきた心と体を一気に上げてくれます。

今回は会場は白一色に染め上げられました。

白い、白い、白い魚にヒトデ海藻珊瑚も真っ白
ガラスと鉄でできたグランパレの中に一歩入ると
白のファンタジーの世界が広がります。

ショーのオープニングは意外にもピンク味のベージュのドレスでスタートです。

張りのあるサマーツィードジャケットにエナメルのショートパンツを合わせて
フリル付きのセーターが可愛いでしょ!

ミラノやロンドンではカラーが定着してバリエーション豊かに登場しましたが
パリに入ると、どっと白が増えました
そのパリらしさを象徴したのがシャネルです。

白もニュアンスを含んだ様々な白、砂金が光るような白から
ビニールオパールのような虹色の光沢まで
ほとんどの白が光を反射するような、存在感のある「カラー」になっています。

白い開襟ジャケットはサイドがギャザーで
新しいボリューム感。
下に合わせているのはボトムにボリュームのあるニットドレス

ロールカラーのスクエアドレス。今季はロールカラーが
とても増えています
白のツィードが青く発光するようなテープが織り込んであります

シンプルなスクエアドレスに海藻のように
揺らめく発光ラインがアクセントに

サマーツィードのノースリーブジャケットの下にも
海藻状のオパールテープが。

白の服にパールボタンとベルト、足元はシルバーの輝き

もう一つの白は、白の素材に大胆に黒で直線的なステッチングや
パイピングを施し、ジオメトリックなシャープさをデザインしたもの

これがフィッシュネットや、サマーツィードなど
エアリー凹凸感のある素材に用いられ
シャネルらしいクチュール感にカール・ラガフェルドの
アヴァンギャルドさが組み合わさった、2012春夏のハイライトです。

透明ビニールもワンルックだけ登場しました

サマーツィードからジャージーに至るまで
黒のシャープなアクセントが使われ
硬軟自在なコントラストを見せています

スラブヤーン使いのツィードにも黒のジオアクセントが不思議なコントラストを見せ
ます

今回のトレンドに張りのある軽量の素材、オーガンジー
薄手のタフタなどがたくさん出ていますが、シャネルでも
ふわふわしたふくらみのあるデザインディテールがたくさん出てきました。
シンプルなドレスにお袖やポケットが大きく膨らんだ
素材変化で見せるシルエットも天使の羽根のようで新鮮!

イブニングはミニが多かったのですが、さすがに素材は豪華!
ミントグリーンのオーストリッチがパフスリーブのように
スカートのふわふわ感を強調しています
今シーズンはパールのベルトが復活です

前から見ると、ひだがまるで貝殻のように重なっています。
後ろ姿ですが、お袖とスカートのバッスルシルエットは
今シーズンのシャネルの特徴が良くわかります。

スカートはニットのポンポンつかいでふわふわ
切り替えはすべてパール使いというシャネルらしいアイコンデザインです

オーガンジーをたたんで貝殻の幾重にも重なった層のように
仕立てています

白の延長でベージュのバリエーションも魅力的でした
特にピンク味のベージュはほんのりと甘く女らしく
しかもベーシックな感じもあり、ウエアラブルという点ではピカイチです。

グレーも白に近いセメントグレーがシルバーと一緒に登場しています。

白に近いセメントグレーも、ジオメトリックに分割され
部分的に小さいひだやドレープ、パイピングが施されています

セメントグレーにはシルバーのアクセントが胸元とヘムラインに。
シルバーのテーピングもアクセントです

グレーのサマーツィードもクールに輝き、パールのアクセントが生きています

シャネルらしいイブニングドレスも健在です
プリントをたたんで波のような揺らめき見せたり、フィッシュネットに
パールや光るテープを絡ませたり
インスピレーションはどこまでも海の底のファンタジーです。

海藻のようなユラユラした感じを演出するためか、プリントが
タックでプリーツ状にたたまれています
トップスにはシルバーに輝くフィッシュネットが。

フィナーレのトップに登場したのはピンク味のベージュ
パールアクセンントをあしらったクラッシックドレス
白を従え圧巻でした

ラグジュアリーブランドには 必ず撮影で飛び回るブライアンの姿が。
今日はさすがに特注のシャネルジャケットで決めています

シャネルを見るとパリコレクションを見た充足感が
味わえるとある雑誌の編集長が言っていましたが
まさにその通り、ダイナミックでゴージャス、世界中どこへ持っていっても
通用するラグジュアリー感こそ、パリコレクションの醍醐味です。

だから、シャネルのブティックは、いつ行っても
世界中のお金持ち国の言葉が飛び交っています
日本語が聞こえなくなってきたのがさびしい限りですが。

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